「仮面舞踏会」についての説明をすべてするとなるとかなり長くなりますので、現在のウィーンで開催されている仮面舞踏会やWBOが日本で開催する仮面舞踏会について絞り込んでご説明をします。
「仮面舞踏会」は、参加者が仮面(マスク)をつけて身分や素性を隠して参加する舞踏会のことを言います。中世のヨーロッパの宮廷など上流階級で開催されたのが始まりと言われています。舞踏会のみならずイベントとしても盛んに開催され、今でも残るヴェネチアのカーニバルなどが仮面をつけて行われるイベントとして有名です。日本ではあまり馴染みがないため曲解された「仮面舞踏会」などをときどき見かけることがあります。現在のウィーンで開催されている仮面舞踏会では、王宮で開催される「ルドルフィーナの仮面舞踏会(Rudolfina-Redoute)」が有名です。本流の舞踏会をめざすWBOもこれに倣って開催します。よく誤解されるのが「仮面」と「仮装」をいっしょにしたものです。現在の「仮面舞踏会」では仮装はしません。きちんとした舞踏会のドレスコードに則り、男性は燕尾服やタキシード、女性はイブニング・ドレスやロングコートの着用が求められます。ましてや仮面と仮装をしてダンスを全く踊らずにうろうろするだけというのは“単なる仮装パーテイ”で、仮面舞踏会とは言えません! なお、仮面は目の部分に着けるマスクのことですので、頭からすっぽり被るような被り物は本来の仮面とは違います。
また、仮面をつけてよいのは女性のみです。女性全員が直用しなければならないというルールはありませんが、ほとんどの女性が仮面をつけて参加します。なぜ仮面で参加するかということですが、「仮面を着けていれば、女性の方からどの男性でもダンスを誘ってよく、誘われた男性はそれを断ることが原則できない。」という特権が得られるからです。そしてたいていの場合は本名を名乗ることもなく、誰だか判らないうちにダンスを終えます。女性に聞きますとずっとマスクをつけているのは結構たいへんだそうです。仮面をはずしてよいタイミングですが、舞踏会の最初のカドリールが終わった時とされています。舞踏会が始まってからカドリール終了までの数時間、女性はずっと仮面をしています。WBB-Redouteでは、全員による会食の乾杯が終わるまで仮面をつけることになっています。「仮装」は明らかなドレスコード違反ですが、凝った仮面を直用するのは良しとされていますので、女性は特徴的な仮面を競い合うことになります。
本流の舞踏会が開催するWBB-Redouteをお楽しみください。
(写真:ルドルフィーナの仮面舞踏会(Rudolfina-Redoute)カドリール終了直後)